2006/8/24
朝占いサイトでの星座占いの「幸福度」がやたらと高い日の朝だった。今日は絶好調らしい。だからか、いきなり各駅停車で座れたし、空いてた各駅停車の向かいにミニスカートを履いた女の子が座っていたのも今日はラッキーだったからかもしれない。たとえネクタイを締めている紳士でも、腰から下の話題というのはいつも気になるものだ。おまけにクールビズ。はじめからネクタイなんて締めてない。
目の前の女の子の膝の奥の白いものがチラチラ見えてしまったのである。
朝から一日のラッキーをぐったり使い果たした気分だ。
「女の子」というにはそれほどのヤバさがあるわけではなく、「若い子」とでも言えばいいのだろうか。かといって擦れた掏れた雑さがあるわけじゃない。とても雰囲気のいい「かわいいお嬢さん」である。
これは「見える」のか「見ている」のか。どうも良い判断がつかない。もうこうなったらネクタイの上も下も凝固してしまうしか他に方法がない。
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随分むかしなんだけど、同僚にN君というのが居た。日本語はちょっと不自由でもまぁそこそこ流暢なのだが、大阪語しか話せない関西出身の阪神ファンだ。
真夏の暑い日、一仕事終えて、一緒に東海道線のドア脇の2人がけのシートにドッカと座ったとき、N君の真正面にやけにキワドイ短いスカートを履いた「若い子」が座っていた。
ワタシのところからは膝頭しかみえない。というか、それ以上の姿勢を取るってしまうのはどうみてもは完全に「怪しいヲジサン」でその辺の自治体の迷惑防止条例に引っかかる。
「おい、君のトコロからだと良く見えるんじゃないのか」って口先だけ30℃傾けてニヤニヤ聞いてみると
「いや、島さん、こらちょっと無理っすよ」とヤツはまじめに答えた。ヤツは3ヶ月後に嫁さんを迎える予定である。よりによって東京生まれの東京育ちのお嬢さんだ。
「東京と大阪じゃぁ国際結婚みたいだな」
などと納豆が嫌いなヤツと訳わからないことはなしていたら、光の具合だろう、電車がカーブに差し掛かった時、N君は突然、切ない声でこういった。
「いやぁ、島さん、白ってやっぱいいっすね」
出来損ないのバイオリンがナントカ音を出したような、まるで可愛い猫でも撫でているような声だった。
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全 くベッドの上じゃ剥ぎ取ろうとするものなのに、どうして明るい日の光の中でこういうものが見えると慶ぶのだろう。オトコってのは単純で不思議な存在だ。 バームクーヘンの内側にもっと甘い汁でもあるとでも言うのだろうか。剥いでも剥いでも、甘さは一緒だろうし、もしかしたら酸っぱい味でも期待しているのだ ろうか。
長い夏もそろそろ終わりだ。